セティエンバルサを120点満点で採点する
どうも!名もなきクレです!
コロナの影響で遂に欧州サッカーがほぼ全て中断してしまいましたね…
さて、議論しましょうか。1月から始まったセティエン体制。皆さんのここまでの率直な感想を是非聞きたいですね。賛否あっていいと思うので。サッカーの質は改善したのか?結果はどうなのか?フレンキーは?グリーズマンは?メッシは?色々論点はありますね。#セティエンバルサの評価を教えて
— Hikota (@BarcaHikota) 2020年3月13日
ふと、「セティエンバルサの評価を点数にしてみたら面白くない?!」と思ってこの記事を書くことにしました笑
学校もなく試合もなく暇なので、Hikotaさんのこのツイートの僕なりの考えを細かく書くのも含めてこのブログを書きたいと思います笑
■セティエンバルサの軌跡を辿る
セティエンバルサの評価を考える上でセティエンがどのような采配をしてきたかを改めて整理する必要があります。なので、戦術的な変化に焦点を合わせながらセティエンバルサの軌跡を辿りたいと思います。
・セティエン就任直後
- 3-1-4-2のフォーメーション
- 歪な守備時4-1-4-1
- 右サイドに純粋なWGを求めるセティエン
この時期については前に書いた記事で細かく触れたのでここでの説明は省かせていただきます。
まだ読んでないって方はぜひ!
【考察】なぜセティエンは3バックを断念したのか 理由に迫る - 名もなきクレのブログ
・4-3-3への挑戦
- ビルドアップの形が出来上がる
- フレンキーの新しい役割
- テアによるビルドアップ
- セメドの覚醒
ブロックの外でボールを回してたことが原因でバレンシアに0-2で敗北したセティエンは4-3-3にシフトチェンジします。個人的にはもう少し辛抱して3-1-4-2を使っても別に良かったのかなとは思いますが。
この頃の4-3-3では基本的に、左WGにファティ、中央にグリーズマン、右WGにメッシを入れていました。
4-3-3にしたことでビルドアップの時にテアを上手く活かすことが出来るようになりました。
そして、フレンキーがメッシの動きに合わせてポジションチェンジするようになったのもこの時期です。
また、セメドが覚醒し出したのもこの頃です。
このようにセティエンはさまざまな選手の才能を伸ばしました。メッシとポジションチェンジするフレンキーの使われ方には賛否両論あるとは思いますが…
・4-3-1-2
- ビダルトップ下は上手くいかず
- 4-3-1-2のメリット
- なぜ4-3-1-2を使い続けなかったか
ビルバオとの敗戦後、ビダルをトップ下にした4-3-1-2を使ってきました。結果的にはビダルトップ下は上手くいきませんでした。
しかし、個人的には4-3-1-2をしばらく使っても良かったのかなと思っています。
純粋なWGがいなくて、中盤の人数がたくさんいるバルサにとって4-3-1-2は、1番戦力に見合ってると思います。
ビダルがトップ下であまり上手くいっていなかったので後半の途中からアルトゥールをトップ下にしていましたが、その時は比較的上手くいってました。
アルトゥールトップ下ならアルトゥールの機動力の低さが出にくいですし、アルトゥールが高い位置にいることでテンポを作ることも出来ます。
なので4-3-1-2をもう少し見たかったと思っていました。ただ、サイドに張る人が常にいないことで攻撃が行き詰まったりしていることが多々あって…
そこが問題点として上がったので4-3-1-2は1試合のみで終わったのでしょう。
・再び4-3-3
セティエンは4-3-1-2を用いたあと再び4-3-3に戻しました。この4-3-3は、4-3-1-2にする前のとシステムは同じなので説明は省かせていただきたいと思います。
・ビダルWG起用
ファティ左WGを基本とした4-3-3を用いた後、ビダルをWGに置いた4-3-3を用いました。
しかし、なぜ左WGにロベルトでもなく、コシャドでもなく、ビダルをWGで使うようになったのでしょうか?
それはビダルはロベルトやコシャドよりも裏へのランニングができ、サイドに張ってくれるからです。
上の図はエイバル戦のマッチレビューで用いたの図です。このように、ビダルが裏へ走ることによって相手を困らせることが出来ます。
そういうプレーによって相手を迷い、相手の戦術を上手く機能させないようにすることが出来ます。
また、誰かがサイドに張ることで、相手のSBを釘付けさせることができますし、相手の守備ブロックを崩す時に隙間を作りやすくなります。
そのような相手を困らすプレーを出来ることを見越してセティエンはビダルをWGで起用したのでしょう。
少し話はズレますがグリーズマンが常にスタメンに入れてるのは、こういう裏へのランニングなどを当たり前のようにこなせているのが大きいと思っています。
もちろん、単純にファティを休ませるという意味合いも大きいのかなと思いますが。
エイバル戦ではビダルを左WGで起用していました。
しかし、エイバル戦のビダルは良くも悪くも孤立していました。ビダルの強みって1人で生み出す強さ(例えばドリブル)とかじゃなくて周りの選手との連携により生み出される強さじゃないですか。
なので、そういう強みが生かされるようにメッシと出来るだけ近くなるようビダルは右WGで起用されるようになります。
また、ビルドアップの時に低い位置で受けに行きがちだったアルトゥールやラキティッチが徐々に高い位置を取るようになってきます。おそらくアルトゥールたちにもフレンキーのようなタスクを出来るようにしたかったのでしょう。
そして、ブロックの外で回してばっかいるポゼッションを減らすとともに、攻撃に厚みを持たせようとしたのです。
また、自分たちでシュートやドリブルをした方が良いのにメッシにパスをしてしまう状態、所謂「メッシ依存」の問題がもろ出てきてしまったり、速攻があまり上手くいっていませんでした。
・ブライスワイト先発起用
- ブライスワイトのスタミナ不足
- アルバWG起用
- 下手くそな前からのプレス
2月下旬に加入してきたブライスワイトは、途中交代からの出場がメインのなかチームに大きなインパクトを与えていました。
そして、遂にそのブライスワイトがソシエダ戦でスタメン起用されます。
左WG起用されたブライスワイトはサイドに張って裏へのランニングを繰り返していました。彼は足が速い選手であるので、ビルドアップ時ブライスワイトとマッチアップしているジョレンテを苦しめていました。
しかし、後半は疲れからかブライスワイトのランニングが減ってしまいました。
そこで、後半最後にはアルバをWG起用します。その采配は結果的に成功したといえるでしょう。試合終了直前にゴールを決めることが出来ましたしね。(VARで取り消されちゃいましたが)
このソシエダ戦は、アルバWG起用というオプションが使えることがわかったという意味でとてもポジティブな試合だったと思っています。
しかし、バルサの前からのプレスの脆さが出た試合でもありました。
基本的にはバルサの中盤3枚がソシエダの中盤3枚を見るという形でしたが、アンカーのゲバラがディフェンスラインに落ちていったときは上の図のようになります。
このとき、ゲバラを見ていた選手(上の図だとブスケツ)がそのままついて行ってしまい後方に大きなスペースができてしまいます。
実際、ソシエダにプレスをかわされた後、後ろにあるスペースを使われて攻撃を受けました。結果としてバルサのボールポゼッションはとても低くなってしまいました。
■セティエンバルサの評価
・セティエンバルサを評価する上で
セティエンバルサの評価を考える上でいくつか抑えなければならないことがあります。
①シーズン途中からの就任
②明らかなメンバー不足
③フロントからの圧力
これを踏まえた上で評価を考えたいと思います。
・点数配分の説明
セティエンが就任してからのバルサの平均ポゼッションは69.5%でした。
なので、計算しやすいようにボール保持とネガティブトランジションの点数を70点満点、ボール非保持とポジティブトランジションの点数を30点満点にしたいと思います。
また、カンテラの選手起用などの評価も含めて20点のボーナス点をつけたいと思います。
なお、相手のビルドアップに対する前からのプレスはネガティブトランジションのところに含めます。
・ボール保持
33点(35点満点)
バルサにテアやブスケツがいるとはいえ、短期間であそこまでビルドアップを上手くいくようにしたのは評価されるべきだと思います。テアをビルドアップに組み込んだことも評価されるべきだと思います。
ただ、ロングボールを用いたビルドアップは前線のメンバーによって少し出来が変わっていました。(もちろん多少はしょうがないと思いますが)
そのようなポイントを加味してビルドアップには17点をつけました。
押し込んだ時の攻撃もビルドアップ程ではありませんが基本的には良いと思います。
バレンシア戦のような相手のブロックの外で回しているだけのポゼッションは減っていますし、そのようなサッカーにならない努力をセティエンから感じることが出来ます。
また、セメドを覚醒させたりフレンキーの才能を伸ばしたことも評価出来ます。
ただ、根本的なメッシ依存体質は抜け切れてないのが懸念されますね。クラシコなどではそれがもろ出ちゃってましたからね。
なので、押し込んだ時の攻撃には16点を付けました。
・ネガティブトランジション(プレス)
15点(35点満点)
セティエンが前からプレスをかけに行って、すぐに自分たちのボール保持に戻そうとしているのは伝わりますが、あまり上手くはいっていません。そして、今のバルサの課題は1番ここにあると思います。
なので15点の点数を付けました。
・ボール非保持(ブロック守備)
10点(15点満点)
サイドに選手が入った時にSBだけが寄せてハーブスペースガラ空きみたいなシーンが散見されるので、バルサのブロック守備は決して良いとは言えません。
バルサの場合、自分たちがブロックを組まなきゃいけなくなる前にプレスでボールを奪い返さなければなりません。
ブロック守備のクオリティはそこまで必要はないのかなと思っているので10点を付けました。
・ポジティブトランジション
11点(15点満点)
クラシコでは速攻が出来ないことが課題として上がりましたが、ソシエダ戦ではある程度の改善が見られました。
ソシエダ戦のような改善された状態が続くことを期待して11点を付けました。
・おまけ点
15点(20点満点)
正直期待していたほどカンテラーノを使ってくれていないというのが本音ですよね。
ただ、セティエンにもフロントから相当なプレッシャーがかかっているでしょうし…
バルベルデ時代にはCBさえ常に固定されてたわけですから、期待していいとは思いますがね。
また、アシスタントコーチのサラビアがいるのは個人的に評価が爆上がりしました。今のバルサには間違いなく「熱い男」を必要としていますからサラビアみたいな方がいるというのは本当にありがたい。
セティエン体制になってから真面目に見始めたというのもありますが、セティエンの中での戦術的な葛藤が試合に表れているので、見てて面白いです。 そして、良くないところはちゃんと改善してくれている印象があるので、僕はセティエンに期待してます。
— 名もなきクレ (@namonakicule) 2020年3月13日
上のツイートに書いてある通り僕は、監督がセティエンになってからバルベルデ時代よりも楽しく試合を見ることができています。
そのような感謝も含めて15点を付けました。
・合計点
84点(120点満点)
自分の採点基準が緩いのか厳しいのかイマイチわかりませんが、84点という点数になりました。自分は結構セティエンをベタ褒めする部類に入っていると思うので割と正確な数字なのかもしれません笑
暇な方はぜひ自分の中でセティエンを採点してみると面白いかもしれませんね笑
最後までお読みいただきありがとうございました!