なぜカンテラーノは使われないのか
どうも!名もなきクレです!
今回は「なぜカンテラーノは使われないのか」について。ピッチ内外に分けてカンテラーノが使われない理由を考察してみたいと思います。
■ピッチ内での変化
・「MF主役」から「FW主役」へ
「ティキタカ」で世界中に旋風を巻き起こしたペップバルサ。「哲学」が世界に通用することを証明してくれました。もちろんメッシやビジャも素晴らしい活躍をしていましたが、この時期は間違いなくシャビやイニエスタなどのMFの選手が主役でした。
そしてペップは11-12で退任し、その後しばらくCLタイトルからは遠くなります。そんな中、圧倒的な個と破壊力がある「MSN」でCLタイトルを取ったエンリケバルサ。この時期はMSNの構成メンバーであるメッシ、スアレス、ネイマールが主役となっていました。
・中盤に求められるタスクの変化
このようにMSNの台頭によりチームの主役はMFからFWへと変化しました。そして、FWを最大限にいかすために、カウンター攻撃が増加します。また、攻撃で使うスタミナを残すためにメッシやスアレスは守備を免除されました。そのため、チームのために走ることが出来るラキティッチが重宝されました。
カンテラ出身の中盤の選手は、パスやポジショニングは上手いけど長距離をスプリントする能力はないという選手が多いのでラキティッチのような選手はカンテラにはいません。なのでカンテラーノが起用されることが少なくなりました。
・クラブ以上の存在
MSN解散後もFWが主役という構図に変化はなく、むしろメッシの権力が強くなりました。メッシが攻撃を組み立てて、メッシがドリブルして、メッシがアシストして、メッシが点を決めるetc… そのため、メッシとの相性が良い選手が重宝されます。
バルサBから上がってきたばかりのカンテラーノたちとラキティッチやスアレス、アルバならどちらがメッシとの相性が良いでしょうか?無論、ラキティッチたちです。
これも少なからずカンテラーノたちに影響を与えているでしょう。
・強みを失ったカンテラーノ
カンテラーノは幼少期から、トップチームと同じ4-3-3、同じ哲学の元プレーしています。そのためトップチームで活躍しやすい環境にありました。
4-3-3での住処がない選手がビッグクラブに移籍すると、高確率で失敗する印象がある。
— クレナイダー@Choupo2999 (@lockon_cc07) 2020年3月20日
2センター向きのMF(アンカーだと配球力に欠けて、インサイドハーフでは運動量が足りない)は特に多いけど…
3バックの一角、ウイングバック、トップ下、3-4-2-1や4-3-2-1の2シャドー、2トップで名を挙げたタイプも。
この方がおっしゃる通り4-3-3に自分の居場所があるというのもカンテラーノの強みの1つでしょう。フィルポのフィットがあまり上手くいかないのも、もしかしたらこの話が関係してるのかもしれませんね。
しかし、先程述べたような経緯により各々の選手に求められるタスクは変化し、カンテラーノの優位性は薄れてしまいました。そのため、カンテラーノがトップチームに定着するということが減ってしまいました。
■ピッチ外での変化
・カンテラーノを軽視するフロント
現会長バルトメウのもとではカンテラーノを軽視した補強が目立ちます。例えば、ローマへ移籍したペレスやヘタフェへ移籍したククレジャなどの扱い。彼らに関しては戦力としてすることが出来たのにも関わらず放出されました。
「絶対にカンテラーノ使え!」とは言いませんが同じ実力の選手を外から取るくらいならカンテラーノ使って欲しいです。
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前任のバルベルデはメッシを最大限に活かすためのチームを作っていたため、カンテラーノが使われる機会が少なかったですが、今はクライフ信者のセティエンが監督を務めています。セティエンのもと、ピッチ内では原点回帰を目指しているので来シーズン以降はカンテラーノの起用が増えていくでしょう。
なのでこれからのセティエンの采配やリキ、アレニャなどのカンテラーノの動向に注目していきたいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました!