名もなきブログ

バルサを中心に書いていきたいと思います

アトレティコ戦雑感

どうも!名もなきクレです!

アトレティコ戦のマッチレビューを書いていきます!と言いたいところですが、アトレティコ戦のこと以外にも書いておきたいことがいろいろあるので「アトレティコ戦雑感」として書いていきたいと思います。

 

アトレティコ戦の重要性

今シーズンのタイトル争いをする上での天王山であったアトレティコ戦。そしてセティエンの来季続行かどうかが左右されうる試合であったと思います。アトレティコ戦がいかに重要な試合であったかは言うまでもありません。余談ですが、バルベルデの解任のきっかけとなったのもアトレティコ戦でしたね。たまたまとは言え、僕はある種の運命を感じます。

そして迎えた日本時間7月1日午前5時。両チーム試合の流れを譲らず試合は拮抗します。特にメッシサイドでの駆け引きは見応えがありましたね。テアがPKを止めたり(後にやり直し)リキが中盤で躍動するなど、試合の結果を除き観てて面白い試合ではありました。試合結果を除いては…

 

アトレティコ戦での問題点

セティエンが修正が必要だったのは試合を観ていた人なら誰もが思ったでしょう。しかしどのような修正が必要だったのか。これについて考えていきたいと思いました。

4-3-1-2システムによる弊害

バルサは2トップがメッシ、スアレスでトップ下にリキを添えた4-3-1-2の布陣でした。このシステムのメリットとしては中盤を4枚置けること、トップ下を置けることがメリットとして挙げられると思います。中盤過多のバルサには適したいるシステムであると言えるでしょう。

しかしFWを一枚削って中盤を増やした関係上、ある問題が起こっていました。それは左サイドのハーフスペースを使う選手がいなかったことです。メッシが右のハーフスペース、スアレスが中央にいるわけですからしょうがないですよね。

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そのためバルサの攻撃は右サイドに集中。枚数をかけれない左サイドではアルバの裏抜けかクロスしか選択肢がないという状況になっていました。

右サイドで完全に崩しきることが出来ていたのであったら、セティエンが修正を施さなくても特に問題はなかったでしょう。しかし敵はアトレティコ。やはり右サイドからの突破だけで攻撃をするのは困難でした。当然、アトレティコの守備が上手いというのもありますが、バルサの右サイドからの崩しに慣れてしまったというのが大きいと思います。だからこそ左右どちらでも崩せるようにする必要がありました。

(下の図はSofaScoreより)

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どのような修正をするべきだったか

まず必要なのは左サイドでも右サイドのように三角形を作れるようにすること。これを達成するために当然いろいろなアプローチがあると思いますが、やはり中盤の誰かを交代させてファティを入れるのが1番妥当だと思います。ファティなら左のハーフスペースで周りと連携しながら活躍することができますからね。

 

誰を交代させるか問題

ただ、誰を交代させるかというのが難しい…  4-4-2をやるために守備時に必要不可欠かつ攻撃時にも右サイドでアトレティコに恐怖を与えていたビダル、パス回しのテンポを良くしていたリキ、バルサの心臓であるブスケツ、やはり4-4-2守備をする上で欠かせないラキティッチ。リキ、ブスケツを抜けばボール回しのテンポが悪くなるでしょうしビダルラキティッチを抜けば4-4-2守備が難しくなる…  このように誰かを交代させればチームの状態が悪くなる可能性が高いという悪循環がありました。

 

スアレスを交代させることのデメリット

では結局どこを交代させれば良いのか。おそらくこのように思う方がいるでしょう。「中盤がダメならスアレス変えればいいじゃん」

確かにスアレスは試合にインパクトを残せたかというと残せてないし、彼が交代されたら守備に余裕が出てくるでしょうから一番最適なのかもしれません。しかし実際はスアレス不在になることで様々な問題が出てくると思うのです。

 

スアレスをファティと交代させた時のデメリット

  • 中央に人がいなくなる
  • 中央で奥行きを作る人がいなくなる
  • スアレスがセティエンに対してさらに反感を抱くようになる

 

このような問題が起こってくるでしょう。でも実際奥行きを作るのってそんなに大事なことなのでしょうか?

そして修正の決め手となったのはビダル!彼は、ポストプレーや相手を引きつける役割をになっていたスアレスの代役を柔軟にこなしていました。

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そして、ポストプレーをしてくれるビダルが入ったことにより、上の図のようにライン間で前を向くことができるようになりました。そして下の写真もご覧ください。

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少し見にくいですが中央にいるビダルが前に走って行くことにより、アルバからメッシへのパスコースができています。このよにビダルが試合に入っていたことで味方(メッシ)にスペースを提供されるようになり円滑に攻撃できるようになりました。

shinseijohn.hatenablog.com

 

バレンシア戦でビダルが奥行きを作る役割をこなしていたように、この試合でもビダルが奥行きを作ればよかったのかもしれません。ただ、今節はビダルが右サイドを崩すためのピースとなっていたため、ビダルは右サイドでボールを受けることが基本。下の図はビダルのプレーエリアを示してあるものですが、これを見ていただければご理解いただけると思います。(SofaScoreより)

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ですからビダルに中央で奥行きを取ってもらう役割をこの試合でもやってもらうのは困難で。もしビダルが中央で奥行きを取ることに専念していたら、右サイドでのメッシ、セメド、ビダルの三角形が崩れて右サイドが機能しなくなりますからそれはそれで問題があったでしょう。

そしてスアレスを外せば、スアレス本人やメッシなどからも反感を買ってしまうという… このようにスアレスを外すことにより様々なデメリットが生じてしまうのでスアレスは外せないのです。

 

まとめ

要するに、「左サイドでも攻撃を機能させるためにファティとかを入れたいけど、交代させれる選手がいない」ということです。そして、このような負の連鎖?があるからセティエンは交代させるのが極端に遅くなったのだと思います。もう少しピッチ内で起こっていることが単純であったのならばいくら修正するのが苦手なセティエンでももう少し早く処方箋を出すことはできたと思いますからね。

 

・負の連鎖の原因は?

やはり守備をそこまでしないメッシ、スアレスがスタメン固定なのが1番大きい原因であると言えます。これに関しては全世界のクレが認識してると思います。でもなぜスタメン固定しなければならない状態になっているのか。スアレスですら「自分の代わりとなる選手が必要」と話しているのにも関わらず。

メッシ、スアレスを交代させたら文句を言われるというのもありますが、それ以上に監督の中にメッシ、スアレスを変えれない理由があります。それはメッシ、スアレスの控えとなれる選手がバルサに存在しないこと。

要するに「9番の選択肢がスアレスしかいないからスアレスしか使えないよね、だからスアレスとポジション争いをできる9番を取ればスアレスを外すことができる」という話です。

個人的にはシティみたいにアグエロ、ジェズスの2枚体制が理想だなと思ってて。アグエロ、ジェズスほど上手い選手じゃないにしても、バルサが9番を取る必要があるのは間違いないと思います。なんならアルトゥールとのトレードの時にイグアインを連れてきてもらった方が良かったのではないかとすら思っています。 

では新たな9番を獲得したとしたらスアレスはどうなるのか?多分放出という方が多いと思いますが、僕はスアレスを残しておくべきだと思います。

なぜなら新たな9番を獲得した後にスアレスを放出したらまた今のように9番の選択肢が一つしかなくなってしまうから。9番を2枚取ってきたとかなら放出しても良いと思いますが、さすがに2枚取れることはないでしょうからね。

 

メッシの控え?

今までスアレスの話をしてきましたが、メッシにも同じような話ができると思います。しかし彼の場合プレースタイルが特殊すぎて代役となれる選手がそもそもいません。また、いくら最近のメッシの調子が悪いとはいえ実力的にメッシを勝る存在もいません。

このように現状のシステムではメッシと対等に争える選手がいない。メッシに関してはこれが結論。ここから先の話は以前Hikotaさんの記事内で書かせていただいのでそちらをぜひご覧ください。

note.com

 

 

バルサの監督の難しさ

今まで書いてきたことのような問題以外にも勝手に選手を取ってくるフロントの存在、カンテラーノを使えという圧、主力選手からの要求もあります。これをある程度達成した上で勝利を追求しなければならないバルサの監督という職業。控えめに言って無茶苦茶ですよ。ですから誰が監督になったとしてもゲーム内容及び勝率が劇的に良くなるとは思えません。ましてやビッグイヤーを取るだなんて現実的ではないと思います。ビッグイヤーが簡単に獲得できるような物ではないことは百も承知ですが、事実、エンリケ就任初年度以降、バルサはCLタイトルを獲得できておりません。2年連続の大逆転劇がそれを物語っていると言えるでしょう。

 

・セティエンの評価

しかし、バルサの監督になった以上勝たなければならないというのも事実。「だからこそセティエンには勝ってもらわなきゃ困る、だから解任」という意見も痛いほどわかります。ただ、バルサ哲学を体現しつつ世界一の強さを誇るクラブであって欲しいという願いが僕にはあります。ならばいっそカウンター色が強いバルサからシャビ就任後に向けての土台造りをすることができる監督が来てほしい。

そういう観点で見ればセティエンは悪くないのかなと思います。バルベルデ時代などと比べればカウンターをする機会は減り、メッシとスアレスの守備頻度は増えております。どうしてもネガティブな面が目立ってしまっていますが、そのようなポイントはもっと評価していいのではないのでしょうか?

 

 

 

 

最後に

アトレティコ戦雑感ってもう完全にタイトル詐欺みたいになってますね笑 アトレティコという文字に釣られて読んでしまったアトレティさんなどがいらっしゃったら申し訳ないです笑 書きたいなと思ってたけど今まで書けてなかったことを書く時間がなくてこういう形になりました。

正直タイトル争いに終止符が打たれた感は否めませんが、超超ポジティブに考えればこれからレアルにヘタフェが勝ってそこにビルバオが追い討ちをかけるという形でバルサが逆転する可能性も!とは言ってもやっぱり現実は… リアタイは厳しそうですが、とりあえず僕は明日のシティ対リヴァプールを楽しみたいと思います笑

 

最後までお読みいただきありがとうございました!