名もなきブログ

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バルサを苦しめたレガネスの守備 La Liga 第29節 バルセロナ対レガネス

どうも!名もなきクレです! 今回はレガネス戦!と言いたいところですが、気持ちはまだマジョルカに大勝した余韻に浸かりたい気分です笑 つい1週間前はバルサに飢えていたと思うと不思議ですね。

とまあ冗談はさておき本題に話を戻しましょう。今節対戦するのはマジョルカと同じく降格争いをしているレガネス。前回対戦でレガネスは試合開始早々CBとGKが連携ミスをして失点しておりました… そのようなことを考慮すると比較的安全な選択をしてくるのではないかと予想しております。

ただバルサマジョルカ戦でのパフォーマンスが良かったとはいえあのような失点が対岸の火事とは言い切れないのが怖いですね。

 

 

スターティングメンバー

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バルサはいつも通り4-3-3。いつも通りとはいえマジョルカ戦から5人変わってますね。個人的にはグリーズマンの活躍に期待したいです。前回みたいに孤立しないといいのですが…

一方レガネスは5-3-1-1のようなフォーメーション。5バックは最終ラインでスペースが出来にくいのでやっかいですね。バルサがどのように崩そうとし、それに対してレガネスがどう守るのか注目です。

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前半

レガネスの守備

レガネスの前節でのコンディションやバルサとの以前の戦い(直近は5-0)を考えると結構余裕を持って勝てるのではないかと思っていたのですが、前半は特にレガネスの守備に苦戦しましたね。そんなレガネスの守備を見ていきたいと思います。

 

 守備の狙い

基本的には5-3-1-1の非常にコンパクトな守備ブロックを作ったレガネス。基本的にはライン間に侵入させないという狙いがありました。そしてその後サイドで挟もうとします。

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ただここで重要なのは急いで挟もうとするのではなくゆっくりとパスコースをカットしながらプレスをかけにいっているということ。

このような守備方法の影響か、バルサのボールを回すペースは遅くなっていきました。ここら辺の話は後で詳しく書こうと思います。

 

サイドへの誘導方法

さっきまるで簡単なことかのように、「中央に侵入させないようにしてサイドへ誘導する」と書きましたが、実際はそんなに簡単なことじゃありませんよね。一つでも穴があれば侵入されちゃうわけですから。

ではどのようにしてサイドへ誘導しようとしたのか。そのアプローチに深掘りしていきたいと思います。

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           各選手のカバーエリア

一つの図にまとめるとこんな感じ。サイドへ誘導する上で重要な役割を担っているなと思ったのはトップ下のエラーソです。

CFは守備時にアンカーをカバーしながらCBへプレスをかけるのが1番大事な役割で、ライン間に入れさせないようにするのはMFの役割。というのが一般的な守備方法ですよね。しかし、レガネスの場合はトップ下のエラーソがライン間にボールを入れさせないためのフィルターとしての役割を担っていました。たまにブスケツをマークすることもありましたが、あくまでフィルターとしての役割の一つであるように感じました。

このようにMFとエラーソの2段階による守備でライン間に侵入させまいと守備をしていたためバルサはサイドへの迂回を余儀なくされました。また、CBが鎖のパスを入れてテンポを上げるということもできなかったので、結果としてパス回しのテンポが遅くなっていきました。

 

レガネスの守備上の弱点

5バックのシステムの弱点はほぼ共通でSBの裏が弱点になります。

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上の図のようなシチュエーションがあるあるですよね。バルサはここを突いていきたいところ。しかし、当然レガネスもここが弱点になることは承知しておりました。

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上の図のようにレガネスのSBは裏のスペースを突破されないことを意識しているように感じました。そのため、レガネスの守備上の弱点を使われることはあまりありませんでした。

 

レガネスの守備だけで話が少し長くなってしまいましたが、これからバルサの攻撃を考える上で重要なので軽くレガネスの守備を振り返っておきたいと思います。

  • サイドに誘導
  • ゆっくりとサイドに挟んでいく
  • SB裏を使われないように警戒

 

 

バルサのビルドアップ

レガネスはリスクを減らすためか前プレは軽くしか行っていませんでした。なのでバルサのビルドアップはゾーン2から始まります。

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そして先程書いた通り、エラーソとMFの2段階での守備によってバルサはライン間への侵入はできず… そしてそのままサイドへ流れていくのでした。

このようにCBが鎖のパスを入れてテンポを上げるということもできなかったので、結果としてパス回しのテンポが遅くなっていきました。

ただ、ラキティッチやアルトゥールがちゃんとライン間の間で受けようとしてたのは好印象でした。セティエン就任直後のバレンシア戦などでは「インテリオールが降りてくるせいでライン間に人がいない」なんてことが起きてましたからね。

 

・押し込んだ時の攻撃

パスのペースが遅いままサイドに流れたバルサ。その時にレガネスはこのようなアクションをしましたね。

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ただここで重要なのは急いで挟もうとするのではなくゆっくりとパスコースをカットしながらプレスをかけにいっているということ。

そしてこのような守備はバルサに次のような影響をもたらしました。

  • ボールを回すスピードがさらに遅くなる
  • 試合のテンポが遅くなるので各選手のランニングが減り、チームとしての流動性を失う
  • 動きがないため距離感が遠くなり、バルサの各選手、特にWGが孤立

 

いわゆる「良くない時のバルサになっていました、、 そしてこのようにテンポが悪くなってしまうとバルサは個人技に頼りがちになりますよね。

攻め切れないがために10分ごろに致命的なピンチも作ってしまいました… 個人的にはあの時に失点を防いだラングレはMVPに値すると思っております。もしあの時に点が決まっていたらそのまま流れが完全にレガネスへ傾いてたかもしれませんからね。

そして、そんな悪いリズムであった前半に点を決めたファティ。17歳にして試合の流れに呑まれず、たった1回のシュートで枠内におさめたファティ。ただものじゃありませんよね笑 そんなファティがラングレの次にMVPであったと思います。

 

 

レガネスは前半に失点してしまい1-0になっていましたが、レガネスの守備は良かったですよね。後半にレガネスがプランを変えるのか、それとも同じプランで戦うのか。また、バルサはボールのテンポをどう良くしようとするのか。そんなことに注目して後半を観てみたいと思います。

 

 

後半

レガネスのプラン

レガネスが後半どう出たのか。単刀直入にいうと基本的には同じプランで試合に臨んできました。変わったことといえば、5-3-1-1だった守備陣形が5-3-2になってフィルター役が2人になったことですかね。

確かに試合の流れをバルサに握らせてはいなかったと思いますから妥当であるようには思えますよね。

 

バルサのプラン

ボールをテンポ良く回したいところですが、正直「特別なにかを変えた」というふうには感じられませんでした。セティエンは選手を交代させることでテンポを変えようとしておりました。

例えば、途中でビダルを投入したりスアレスを投入することでグリーズマンを9番の役割から解放してある程度自由に動かせよう!などといった交代。

 

 

このように両チームとも大きく試合のプランを変えようとしたわけではありませんでした。しかし、試合の展開は前半とは異なるものになります。

 

 

・後半の試合展開

まず全員の集中力、およびスタミナが消耗していたためにオープンな展開になりました。

両チームとも基本的なプランは変えていないのにバルサのCBがライン間に楔のパスを通す頻度などが増えたことがそれを象徴しているでしょう。レガネスがしっかりと遅攻を行えるようにもなりましたよね。

また、メッシのドリブルがキレッキレだったのは、もちろん調子が良かったというのもありますが、レガネスのインテンシティが落ちたというのが結構大きいのかなと思いました。

もちろんバルサもインテンシティが落ちたことでネガトラの失敗などが増えました。そして、レガネスに侵入されてシュートを打たれるシーンもありましたが、スアレスの投入により4-1-4-1から4-4-2となり前線からプレスをかけれなくなったことが一つ原因として挙げられると思います。

 

バルサの4-4-2

 

  • ブロックの前方で自由に持たれがち
  • 前で持たれないようにブスケツなどが前に出ていくが裏にスペールが空くというジレンマ(下の図)
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マジョルカ戦マッチレビューより)

 

4-1-4-1自体が前からプレスしやすいシステムであるというのも、もちろんありますが、やはりメッシ、スアレスが傍観しているシーンはありますよね。メッシは前半、ネガトラ時などにプレスを頑張ってくれてたと思うのでなんとも言い難いですが、スアレスに関してはもう少し頑張ってほしいかな…

スアレスは明らかに足を重そうにしてるので個人的に結構心配してます。メッシを休ませるためにもスアレスが早めに復活してほしいなとは思うので頑張ってコンディション上げてほしいですね。

 

 

 

 

後半はオープンな展開になるもレガネスはゴールを奪えないままメッシにPKを献上し2-0。そして試合はそのまま終了しました。

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雑感

個人的には過密日程による疲れなどを感じた試合でした。90分間集中力を保つもいうのは難しいと思いますが、いつも通り週一のペースで試合をしてたら結構危なかったかもしれませんね…

そしてレガネスは10分の大チャンスを決めれなかったことが本当に大きかったですね。そしてその後のファティの得点!ゴールを守ったラングレ、そして強引ながらもゴールを奪ったファティには拍手を送りたいです👏

あと今節のキレッキレなメッシは本当にカッコ良かった!パスで守備組織を破壊するメッシも好きですが、やっぱり単独突破して守備組織を破壊するメッシの方が好きだなと感じました笑 そして彼のPKの精度! 完璧なコースと完璧なボールのスピード… 控えめにいって今節のメッシが今シーズンの中で1番カッコ良かったなと思います笑

 

個人的にいろいろもっと詳しく書きたいテーマなどがありましたが、僕の時間の都合上ここで終わらせていただきます。シーズン終了後になるかもしれませんが、いつか記事にしたいと思うのでお楽しみに笑

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

写真はバルサ公式Twitterより