名もなきブログ

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ビルバオの強みを活かした守備と攻撃  La Liga 第31節 バルセロナVSビルバオ

どうも!名もなきクレです!

今節の試合はビルバオ戦。個人的には楽しみな気持ちというよりも恐怖の気持ちの方が強い対戦カードでしたがなんとか勝てましたね。あとでまた書こうと思いますが、リキが試合の流れを変えるなどクレにとってなかなかエモーショナルな試合でありました。そんなビルバオ戦を時振り返っていきましょう。

 

スターティングメンバー

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バルサは前回のセビージャとほぼ同じ陣容。2人しかスタメンが変わっておりません。前回のセビージャ戦も今節のビルバオ戦もバルサにとって重要な試合だからスタメンをいじれないというのもあると思いますが、もう少しローテーションしてほしいなとは思いますね。ただアルトゥールがスタメン入りしているのは、アルトゥール、ピャニッチの移籍報道が加熱しているだけにすごくポジティブ。移籍させようとしたフロントを悔やませるぐらいの活躍に期待したいです。

一方のビルバオは前回のベティス戦と6人のスタメンを入れ替えて試合に挑んできました。まさかローテーションしてくるとは思ってもいなかったのですごく驚きでした。そしてカンテラーノのサンセを入れてくる度胸はすごいなと思いましたね。個人的にはこういう思い切りの良いスタメンをバルサも組んでほしい…

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前半

ビルバオのボール保持時

いつもはバルサのボール保持時から書いていますが、今回は書きたいことの関係上先にビルバオのボール保持時から触れさせていただきます。

一度話が脱線していまいましたが、とりあえずビルバオがどのようにしてバルサから得点を奪おうと考えていたのか振り返っていきましょう!ざっくり分類するとこんな感じ。

 

ロングカウンター

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ボールを奪った後サイドへロングボールを蹴ってイニャキに走らせよう!というシンプルな作戦でした。しかしシンプルにスペースを使おうとするアプローチこそ意外と厄介。そしてピケ、ラングレはそこまで足の速いタイプのCBではありませんよね。ですから足の速いイニャキとのマッチアップは相性的に不利ではありました。何度か裏を抜かれることもありましたが、さすがの対応力でイニャキの動きを止まらせるピケ、ラングレ。彼らのおかげでバルサは致命傷を負わずに済みました。

試合を観ている感じだとこのパターンからの得点を一番狙っていた、頻度が多かったように感じたのでピケ、ラングレに上手に処理されてしまっていたのはビルバオにとって結構痛手だったのかなと思います。けど試合を観ているクレからしたらヒヤヒヤする場面はありましたよね

。12分40秒のシーンとかは先制されるんじゃないかと気が気でありませんでした笑

 

遅攻

2番目に頻度が多かった攻撃であったと思います。後方からビルドアップをしてバルサを追い込むこともありましたが、イニャキがロングボールを受けた後に遅攻が始まることか多かったです。

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基本的にビルバオはサイドからバルサを崩そうとするのですが、その時にビルバオが見せた「サイドを攻略する」は主に2つ。1つはサイドに張ったSBからチャンネルランをするSHに対してスルーパスを出してそこからグラウンダークロスを蹴るというようなやり方。もう1つはシンプルにサイドかを縦に突破してSBがクロスを上げるというやり方でした。

この時逆サイドのSHも中央に入ってきて中央の密度を高くし、クロスに競り勝てる確率を少しでも高くしようとしていました。

 

ショートカウンター

ビルバオバルサのビルドアップ時に前からのプレッシングをしてきましたね。「前プレ時にボールをバルサから奪ってショートカウンター」というプランを持っていたと思います。詳しいことは後で書きますが、このプレッシングをバルサは上手く突破。結局チャンスに繋げることはできませんでした。

 

 

ビルバオの攻めをバルサの守備陣が完封!みたいな雰囲気で書きましたが、実際も試合はそこまで完璧にビルバオの攻撃を抑えられたわけではありません。どちらかというとビルバオに運が足りなくて点が入らないというような感じ。ビルバオに点が入りそうなシーンは何度かありましたね。もし「メッシ、スアレスがこの試合で守備を頑張っていなかったら…」と考えると結構恐ろしいです。この試合は後半で流れを変えることに成功し結局バルサが勝利を収めますが、割とバルサに運が回ってきたのがでかい試合であったのかなとは思いました。

 

 

バルサのボール保持時

・ビルドアップ

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ビルバオは3-4-1-2のような形で前プレを行います。ほぼオールコートマンツーマンですが、最終ラインでバルサのFWとビルバオのDFが数的同数にならないようにするためかビルバオのWB(レクエとバレンシアガ)はそこまでマークについていませんでした。しかし、バルサのSBにボールが入った瞬間にすごい勢いでプレス。SBにボールが入っても前を向くことはとても困難でした。

そしてビルバオの前プレの厄介なところはどこでもボールを引っ掛けれること。インテリオールがボールを受けようと降りて行った時の反応はすごく早かったですね。このようにビルバオバルサのビルドアップを引っ掛けてショートカウンターにしようとしておりました。

しかしさすがはバルセロナ。突破するのは困難にみえるビルバオの前プレを何度か突破します。例えば11分43秒のシーン。

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さすがに毎回はこんなに綺麗に崩せていたわけではありませんが、ビルドアップの途中でボールを奪われてピンチになることはありませんでしたね。改めてテア、ブスケツの偉大さを思い知らされました笑

 

・押し込んだ時の攻撃

 ビルバオの守備ブロックの特徴
  • 基本的には4-4-2
  • アルバのいる高さによっては5-3-2に移行
  • 超コンパクト
  • バルサを自陣奥深くに誘導しようとしている?

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アルバの立ち位置のよって4-4-2から5-3-2へ移行する。言葉でいうのは簡単ですが、すごく難しいことだと思ってて… バルサ戦に備えてたったの3日4日でチームに染み込ませたはずなのに、4-4-2から5-3-2への移行をスムーズに行えているのはただただ凄いという言葉しか出ません。

このようにしてビルバオからすると攻撃面で脅威であったアルバの動きをある程度封じることができました。しかし、まだメッシ、スアレスといった存在がいますよね。そこらへんはどのように対応しようとしたのか。とりあえずビルバオ中央をとてもコンパクトにすることでゴール前に侵入させないという作戦をとっていました。

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コンパクトすぎてライン間がほぼないんですよね。ライン間は守備をするチームからすると誰が対応するのか迷いが生じやすい場所。そして対応しようとして選手が動く=スペースが生じるので守備をする上でライン間に侵入させないというのは絶対命題なわけです。しかしその弱点となるライン間をなくしたビルバオ。メッシもベスガやロペスなどの中盤の3枚の前方でボールを受けることを強いられてしまいます。メッシはドリブルのよる打開を試みますが、上手くいきません。

また、バルサの選手がペナルティエリア付近まで追い込んでも中盤が最終ラインに下がっていたりしたので「最終ライン何人いるんだよ笑」ってことが度々。

このようにスペースを減らしてゴール付近に密集、個人同士の1対1に持ち込むことでゴールを守っていました。このような戦い方だと普通サイドが空いてくるんですが、ビルバオのスライドが早い、早い。そこまでチーム全体として左右に揺さぶることができていなかったというのもありますが、アルバがレクエにマークされているのもあってサイドからの揺さぶりもそこまで上手くいきませんでした。守備網を突破できてもシモンがいるわけですから恐ろしい… こういうビルバオの選手たちのフィジカル的な強さを活かした守備は観てて面白かったですね。

 あとコンパクトすぎると相手を自陣から追い出すことができないというのもあると思うのですが、その特徴を利用して逆にバルサを自陣深くまで誘導。このようにバルサを自陣深くまで追い込むことでイニャキへの裏へのロングボールの成功率を上げよう」というような意図を持って守備をしていたのかもしれないなと思いました。

 

・苦戦するバルサ

中央突破しようとするメッシと中央を固めるビルバオ。基本的にはこういう構図。先程も書かせていただきましたが、さすがにドリブルでビルバオの選手たちを何人も突破していくのは困難なのでビルバオを疲れさせる、連携ミスからスペースを作らせるためにも、もっとサイドに揺さぶる必要があったと思います。そのようなことを後半はチームとしてできていたのか、そのことに注目して後半を振り返っていきましょう。

 

 

後半

ビルバオは基本的な攻撃、守備は特に変更せずに後半に臨みます。

バルサの修正

まず一つ挙げられるのはメッシがサイドのレーンでプレーする時間が増えたこと。前半はメッシがビルバオのブロックの前方でボールを持ってそこから仕掛けていくというのが基本的な流れでしたが、メッシがサイドにいることが増えたのでピッチ全体を広く使えるようになります。

そして試合の流れをさらにバルサに持っていったのは2人のカンテラーノ。もはや言うまでもありませんよね笑 グリーズマンからサイドに張るファティに変わったことでピッチ全体をさらに使えるようになり、アルトゥールからリキに変わったことでパス回しのテンポが良くなりました。

この試合でのリキとアルトゥールを比べると、どうしてもアルトゥールが見劣りしてしまうのはしょうがないかもしれませんが、アルトゥール本人としては、難しい試合になってしまいましたね。正直フロントにユーヴェ移籍を強く求められている中でコンディションを保つのは困難というか不可能に近いと思うのでアルトゥールはかわいそうとしか言えません。アルトゥール移籍の件(僕が書いている時点ではまだ公式発表はまだ来ていませんが)についてはいろいろ言いたいことはありますが、ただただ悲しい… 

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 雑感

最後少しネガティブな感じで終わってしまって申し訳ないです。後半の部分はアルトゥール移籍が同意みたいなニュースが出てきた後に書いたのであのような内容になりました。今僕はアルトゥール移籍のことで頭がいっぱいで他のことをあまり考えられていませんが、とりあえず落ち着いて物事を静観しなければならないなとは思ってます。気持ち的に余裕がなければ見えるモノも見えなくなってしまいますからね。

一旦ビルバオ戦に話を戻すと、4バックから5バックへの移行を試合中に何度も繰り返していたビルバオはさすがだなと改めて感じました。ヒヤヒヤした試合ではありましたが、観ててとても面白い試合ではありました。あと嬉しかったのはリキ、ラキティッチが活躍できたこと! 特にラキティッチに関しては不穏なニュースが多いですが、それを吹き飛ばすようなゴールを決めてくれたのは嬉しかったです笑

個人的にはグリーズマンが不安だなと思ってて。次節以降メッシを休ませるついでにグリーズマンが活躍しやすそうなシステム(グリーズマンを主役に添えた4-2-3-1など)を試して欲しいです。これ以上チームからいろんな選手が抜けていくのは悲しいのでなんとかして活躍してほしい…

ただ次節はセルタ戦。セルタは直近2試合は絶好調なので怖いですが、首位を取り戻すためには次節も勝つしかない!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!